厚生労働省は25日、虐待を受けた子どもを一時保護する際に司法が関与する仕組みなどについて議論する有識者検討会の初会合を開きました。家庭裁判所の積極的な関与を求める意見が出る一方で、効果を疑問視する声も上がりました。今秋に提言をとりまとめます。

 子どもの一時保護や保護者の面会制限の判断は児童相談所の所長が担っているが、児相と親らが対立し、子どもの家庭復帰の妨げになるケースも多いとされます。

 このため、厚労省の児童虐待防止に関する専門委員会は3月、家庭裁判所が一時保護の審査をすることや虐待が疑われた保護者に対して、児相の指導に従うよう命令できる仕組みを検討すべきだ、とする提言をまとめました。

 提言を踏まえて設けられた同日の検討会では、虐待問題に取り組むNPO出身の委員は、法的な裏付けをするため「一時保護を司法が審査するのは当然と思う」との意見を述べました。一方、民事訴訟の研究者は「親が司法の判断に従うとは限らないです。裁判所の関与で、児相の指導の実効性が高まるとは言えないのではないか」と慎重な姿勢を示しました。

 6歳未満の子どもを実子として養育する特別養子縁組の促進についても話し合われました。年齢制限の撤廃や民間の養子あっせん事業者の活用を求める意見が出ました。